名古屋市内シリーズ第6弾は、僕の生活圏でもある中川区です。大きなテーマパークがあるわけではありませんが、前田利家ゆかりの古刹と、「東洋のパナマ運河」と呼ばれた中川運河。地元だからこそ自信を持って紹介できる、渋くて奥深いコースです。


アクセス:あおなみ線・地下鉄東山線で20〜30分

中川区内の見どころは点在しているため、目的地に応じてアクセス方法を選ぶのがポイントです。荒子観音寺へは、あおなみ線「荒子」駅から徒歩約10分、または地下鉄東山線「高畑」駅から徒歩約10分(4番出口)。中川運河・松重閘門エリアへは、地下鉄東山線や名城線から徒歩でアクセスできます。いずれも名古屋駅から20〜30分程度で到着します。


午前:前田利家ゆかりの古刹「荒子観音寺」へ

まず訪れたいのが「荒子観音寺」。尾張四観音の一つに数えられる古刹で、天文5年(1536年)に再建された多宝塔は市内で最も古いものとして重要文化財に指定されています。本堂は天正4年(1576年)、荒子の土豪の家に生まれた前田利家によって再建されました。

境内には、江戸時代の僧・円空が彫った円空仏がなんと千体以上も安置されており、その数の多さと素朴な表情は一見の価値があります。近くには前田利家ゆかりの前田速念寺や前田城跡も点在しているので、戦国武将ファンなら合わせて巡ってみるのもおすすめです。


昼:地元グルメでひと休み

高畑駅周辺は商業地域としても発展しており、地元で人気のラーメン店なども点在しています。観光地価格ではない、生活に根ざした飲食店で気軽にランチを楽しめるのも中川区らしいところです。


午後:「東洋のパナマ運河」松重閘門と中川運河散策

午後は、中川運河沿いへ。中川運河は、名古屋城築城の際に加藤清正が石垣の資材運搬に利用した笈瀬川を前身とし、昭和7年(1932年)に全線利用可能となった、名古屋の産業発展を支えた水運の大動脈です。都心と港をつなぐ広大な水辺には、昭和の面影を残す倉庫群と自然に生長した樹木が共存し、名駅のビル群と同時に眺められる独特の景色が広がります。

中でも象徴的な存在が「松重閘門」。中川運河と堀川という水位の異なる2つの川を、船が行き来できるように調整する装置として1930年に建設され、1932年に稼働を開始しました。水門を昇降させるための釣り合い錘を収めた高さ約21mの尖塔が2基並ぶ姿は、まさに「東洋のパナマ運河」と呼ぶにふさわしい迫力。1976年に役目を終えた後も、市民の要望で保存され、現在は名古屋市指定有形文化財・都市景観重要建築物として公園に整備されています。桜の名所としても知られ、区内有数の写真スポットです。

運河沿いには、堀止地区に2026年オープンしたばかりの複合施設「NAKAGAWA CANAL DOORS」もあり、老舗ベーカリー「PAUL」の名古屋再上陸や東海初のホテル「セトレ」も話題になったばかり。昭和の産業遺産と最新の複合施設が同居しているのも、今の中川運河ならではの面白さだと思います。


モデルコース早見表

時間行動
9:30名古屋駅 出発(あおなみ線または地下鉄東山線)
10:00〜11:30荒子観音寺を参拝、円空仏・多宝塔を見学
12:00〜13:00高畑駅周辺で地元グルメランチ
13:30〜15:30中川運河・松重閘門を散策
15:30〜16:30NAKAGAWA CANAL DOORSに立ち寄り
17:00頃ささしまライブ駅または最寄り駅から名古屋駅へ

まとめ:地元だからこそ胸を張って勧められる渋いコース

  • あおなみ線・地下鉄東山線で名古屋駅から20〜30分とアクセス良好
  • 荒子観音寺は千体以上の円空仏を安置する、尾張四観音の一つ
  • 松重閘門は「東洋のパナマ運河」と呼ばれた産業遺産、桜の名所でもある
  • 中川運河沿いには最新の複合施設も誕生し、新旧が同居するエリアに
  • 派手さはありませんが、歩くほどに発見のある奥深いまちです

観光地として大々的に取り上げられることは少ない中川区ですが、実際に暮らしてみると歴史と産業遺産の厚みに驚かされます。地元民のひいき目もあるかもしれませんが、一度は歩いてみてほしいエリアです。次回も名古屋市内の別の区を紹介していきます。

Follow me!