Bリーグは2026年シーズンから組織改変が行われ、Bプレミアと呼ばれるトップリーグが誕生します。Bプレミア前、現行のBリーグは今シーズンで終了します。現体制での優勝を狙うチーム、プレミアを見据えた体制づくりをメインに据えるチームなどチーム方針・色が強く出るシーズンになります。
そんな中でも、愛知県にはトップリーグのB1に所属するチームが4チームもあります。特徴的なのは、すべてのチームが本気で今シーズンの優勝を狙っている点。「CSに出ることができれば」「とりあえず5割を超えれば」そんな生半可な気持ちのチームは1チームもないように見え、すべてのチームが選手・フロント・ファン全員が優勝を狙っています。そんなバスケ王国において10月からのシーズン開始に向けて本気でぶつかるカップ戦「AICHI CENTRAL CUP2025」が開始します。
過去最高クラスの熱狂に包まれたエントリオ
綺麗な外観
今年の会場となったエントリオ(豊田合成記念体育館)。JR東海道本線の稲沢駅隣接で、会場アクセスも良好です。新しいこともあり、木目の雰囲気を感じることができるかつ新しさも感じるデザインに好印象を感じます。


コンビニ・レストラン併設で快適な観戦が可能
コンビニ・レストランを併設している会場となり、バスケの試合開催時も利用可能です。そのほかにも会場内には複数自動販売機が設置されているので、飲食料の確保にはストレスがありません。そのため、快適な観戦が確保されております。さすが、令和の新しいアリーナだなと感じます。
熱中できる圧迫感と広い座席
エントリオの特徴は広く快適な屋内と、熱中できる適度な圧迫感。室内は空調がしっかり効いており非常に快適です。そしてアリーナと客席の距離が非常に近いため、試合の熱気が2階席の最奥でもしっかり伝わってきます。


各チームのロスター・注目ポイント
三遠ネオフェニックス
PG陣は昨期と同様、佐々木・大浦・湧川の強力トリオ。そこに津屋やヌワバなどが加わるため、フィジカル面・スキル面でリーグトップクラスのクオリティを誇ります。また、成長株の根元にも期待が大きく今後の成長次第では今シーズンからでもローテーション選手として活躍できるポテンシャルを秘めています。
フロントコート陣はダジンスキーの移籍によりストレッチビッグマンが不在になるかと思われましたが、新加入のダリアス・デイズが各スポットからのシュートを効率的に決めることがプレシーズンゲームで判明したため、シュート力の心配はなさそうです。そのほかにも河田チリジが帰化選手として加入したため、リバウンド等フィジカル面はリーグの中でも右に出るチームはいなくなりました。
今シーズンも良いチーム状況でシーズンを迎えますが、一つ心配なのは佐々木の怪我です。大浦のプレータイムは確実に増えますので、負担が増えることにより連鎖的に怪我をしないかが心配です。ボール運びができる選手がフロアに複数いる状況を作って大浦の負担を減らすことが重要です。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
昨シーズンまでの核は残しつつ、今シーズンは帰化選手のカイルリチャードソンとFE名古屋のエース・アーロンヘンリーを獲得。日本人でもトッププロスペクトの小澤(日体大)を獲得。補強ポイントを的確に埋めてきたことで昨シーズンを確実に超す成績が期待できます。
齋藤・エサトンのホットラインに、佐藤や今村の決定力、ヘンリーの爆発力と相手チームは止めなければならない点がいくつもありディフェンスに苦労しそうです。
心配な点を挙げるとするならばディフェンスの連携です。ヘンリーがSFのポジションのため、名古屋がよく用いる3-2ゾーンやゾーンプレスで前に立つことが増えます。前に立つ選手はゾーンディフェンスへの一層の理解が求められますから、高度なディフェンスシステムを理解できずエラーが起きてしまうと相手に流れを渡す原因になりかねません。
試合展開について
試合は序盤からお互いに軽い笛にフラストレーションを貯める展開となりました。三遠が先に河田のファウルトラブルで帰化選手を1人各状態となり非常事態となりましたが、大浦・ヌワバ・吉井・メイテン・津屋の「実家のような安心感ユニット」(友達談)で安定感を見せました。一方、名古屋Dはフラストレーションと戦ってしまった展開となりました。齋藤・エサトンのピックアンドロールなどの戦術をシーズンに向けて隠しながらの戦いとなりましたので、オフェンス面でうまくいかないことも多く、またディフェンスでも簡単にペイントに入られヘルプディフェンスが寄ったところでフリーのコーナーからスリーを撃たれてしまうケースが多くありました。どこまでデニスHCが許容していたのかわかりませんでしたが、そこからの流れでリバウンドを取られるなど後手に回る場面が多く課題が残る結果となりました。
また、フラストレーションを溜めたことで冷静なプレーをできなくなり、アランウィリアムズ・ヘンリー・エサトンなど帰化外国籍が軒並みファウルトラブルとなり3Q後半から4Qの頭に一斉に退場していくことになり万事休すとなってしまいました。日本の笛、審判にどれだけアジャストしきれるかもシーズン前の課題にはなりそうです。










