みなさんこんにちは。みなさんは蒲郡線を知っていますか?蒲郡線に少しでも興味のある方はこの動画を最後まで絶対に見てください。そして、蒲郡線について考えるきっかけとしてくださればと思います。

そして蒲郡線のために、この動画をぜひ多くの方に拡散していただきたいです。私の少しでも蒲郡線を魅力ある路線に・活気あふれる路線にするための思いを共有していただきたいです。お願いします。

YouTubeに動画版も公開中!そちらも合わせてご視聴お願いいたします!

蒲郡線の概況

蒲郡線は、愛知県西尾市吉良町に位置する吉良吉田駅から、風光明媚な三河湾を一望しながら西浦温泉の玄関口である西浦駅などを通りながら、愛知県蒲郡市の蒲郡駅までを結ぶ約17.6キロの路線です。今日では高校生の輸送くらいにしか利用されておらず、かねてより廃線の危機に瀕しています。

昔は温泉や海・三河湾国定公園へのリゾート路線として名古屋直通の特急や急行が頻繁に訪れる活気あふれる路線でした。

しかしながらバブルの崩壊から蒲郡線の歯車は狂い始めます。

バブル崩壊などにより観光地が壊滅的になってしまった蒲郡線沿線。その影響を受けて通勤路線へと段々とシフトして行った蒲郡線ですが、蒲郡からはJR東海道本線が出ており、そちらの方が圧倒的に早く岡崎・安城・刈谷・名古屋へ辿り着くことができます。また、愛知、とくに三河地方は車社会であり、国道247号線や国道23号線、県道41号線・県道383号線といった高規格で発達した道路網も存在します。。

そのため、蒲郡線は段々と利用者が減少し、今日の廃線危機に至ります。令和2年の計上損失は7億円を超えています。また、100円稼ぐのに幾らお金が必要かを表す営業係数という指標がありますが、蒲郡線は平成29年度で296.5でした。つまり100円稼ぐのに約300円も必要であるというかなりの赤字です。名鉄も私企業ですから、このような赤字を出し続ける路線は目の上のたんこぶなわけです。

蒲郡線への支援策

その蒲郡線を支援するための方策が国や自治体レベルで行われています。ここで詳細に解説していきます。

西尾市毎年1億5068万7000円の直接支援を2021年から5年間毎年行なう協定を名古屋鉄道との間に結んでいます。また西尾線西尾駅以南から蒲郡駅までの10名以上の団体利用の運賃全額補助をキャンペーンとして継続して行なっています。

蒲郡市も協定により毎年9931万3000円を支援しています。

愛知県はこの支援を行なった両市に対して年間計8300万円程度の補助を行ったそうです。

(はっきりとした出典は見つかりませんでした)

国は国土交通省が存続協議会のオブザーバーとして参加して、間接的な支援を行なっているようです。

バス転換(BRT化)のメリット・デメリット

さて、もし皆さまが蒲郡線の運命を託されたのなら、どうしますか?

私なら真っ先に鉄道は廃線にします。そして、バスへの転換、すなわちBRT化を行います。それはなぜなのか、また鉄道の代わりはどうするのか、詳しく説明していきます。

みなさんは鉄道廃線と聞くと非常にネガティブなニュースだと捉えるかもしれません。しかしながら、今日ではバス転換はよく行われていることであり、過疎地域や赤字路線においてはむしろ好都合な選択肢と言えます。

BRT化のメリット

まず、バス転換する最大のメリットはコストが抑えられる点です。鉄道車両は新車で1両あたり約1億円が相場だと言われています。蒲郡線は2両編成ですから1編成あたり約2億円となります。それが複数編成必要ですから、結局はそれ以上に費用が嵩みます。その点、バスであれば新車価格は大型ハイデッカーは約4000万円となります。価格だけで見るとバスの方が安く感じられますが鉄道の醍醐味は大量輸送。その観点から見ると乗客一人当たりの車両価格は鉄道の方が安いという結果で、鉄道の方が安く見えます。

鉄道

1億/1

124

81万/1

バス

4000万/1

45

89万/1

しかしながら、コストは鉄道車両だけにかかるわけではありません。線路の保線費用も必要です。線路を維持するにはバラストやレール、枕木などの多くの部品が必要になります。

しかしながら、BRTによりバス専用道へ転換して仕舞えば必要なのは舗装用のアスファルトのみ。資材種類の簡素化は間違いなく効率化やコスト減に寄与してきます。

二つ目のメリットとして、運行の柔軟性が挙げられます。ここでは運行主体が名鉄バスの場合を仮定して述べさせていただきますが、現在名鉄バスは蒲郡地区と吉良地区どちらにも営業勢力があります。蒲郡営業所のバスは、蒲郡市内だけでなく旧三河線の碧南駅から吉良吉田駅間を結ぶ代替バス「ふれんどバス」を運行しています。そのため、もしBRT化が実現すれば碧南から蒲郡までの運用が可能となり、ルートの選択肢の幅は広がります。また、蒲郡競艇場や西浦温泉に経由するルートを作ることもでき、今まで以上に輸送需要が見込めるようになると考えられます。

3つ目のメリットは安全性の問題です。バスは鉄道に比較して制動距離が短いです。自動車やバスでは最大積載時でも制動距離は100m程度になりますが、鉄道の場合は多くの車両が数百メートル単位での制動距離となり、非常時のブレーキ仕様においては差がはっきりと現れます。しかしながら、バスの方が急に止まった場合中の乗客への危険が及びやすいことも申し上げておきます。

BRT化のデメリット

しかしながら、デメリットももちろんあります。

それは遅くなることです。蒲郡線は最高速度が85km/hに設定されています。しかしながら、BRTの場合は道路交通法の関係により60km/hまでしか出すことができません。それにより従来よりも所要時間の増加が見込まれ、ネガティブなイメージを持つ利用者も多くなりそうです。

また、輸送力にも問題があります。先ほども紹介したように、バスと鉄道では明らかに輸送力に違いがあります。蒲郡線は朝夕は2両編成の席は全部埋まり、立ち客も相当数出るほどです。それをバス転換した際にどのようにまかなうのかは課題でありバスの弱点でもあります。(制動距離についての意見は不確定な部分がありますので、間違いがありましたらご指摘をお願いします)

なぜ鉄道にこだわるのか?

さて、ここで一つ疑問が生じるのではないでしょうか。「なぜ鉄道にこだわるのか」「バスに転換すれば安いし良いのではないか」といった、鉄道存続を望む自治体への疑問です。

その理由の一つに「鉄道がなくなると地域が衰退すると考えているから」というのが挙げられます。

今まで鉄道を廃止してバス転換した地域は乗客がさらに減少するケースがちらほら存在します。その様を見ているため、鉄道がなくなることで乗客が減り、また地域が衰退するのではと考えている人たちが多く、鉄道廃止を訴える人たちがいるわけです。

しかしながら、鉄道は贅沢品であるといわれるように、ある程度の乗客がいなければその高額な維持費を賄えないわけです。現に蒲郡線は、西尾市と蒲郡市の補助金だけでは赤字を賄いきれておらず、名鉄は毎年数億円の赤字を計上し続けています。

人が乗らない鉄道を維持しておく方がおかしな話なわけで、今後公共交通機関を維持させるためには方針転換をするか、住民が利用するかの二択しかないのです。

BRT化への具体的提言

私は蒲郡線並びに三河線廃止区間のバスをこのように転換するべきだと考えました。

蒲郡線と三河線、西尾線西尾駅以南はBRT・バス直通可能な構造とし、各接続駅においてバス同士・バスと鉄道を対面乗り換え可能な構造にすべきだと考えました。この点については構造上の課題もあるとは思いますが、利便性を担保しつつ経営効率化するための最善の策であると考えています。

また、西尾・蒲郡間、碧南・西尾間を直通させることで本数を現状と維持しながら、効率的な運行が可能であると考えられます。

バスの利便性を活かして、需要の多い日にはラグーナテンボスまでの直行便や、宮崎海岸・こどもの国・西浦温泉・蒲郡競艇場などに直接アクセスする経由便を運行し、日常利用プラスアルファの活用ができるようになるのではないでしょうか。

現在のこの地区の観光には本数の少ない交通機関から、本数の少ない交通機関への乗り換えを強いられ、非常に観光には不便な構造になっています。それを解消し、かつて先人たちが目指した三河湾国定公園の観光地化が現実化するのではないでしょうか。

また、ダイヤも現在とあまり変わらずに運行することが可能であることが検証済みです。一例ですが、こちらは西尾発吉良吉田経由碧南行きのバスのピクトグラムです。

どちらも1時間2往復で運行が可能になる構造であることがご理解いただけると思います。

このうち需要が薄くない吉良吉田碧南間は1時間1本の運行にすれば良いわけで、とても柔軟なダイヤの組み方が可能であり、車両も無駄にならない非常に効率的なダイヤを組むことができます。

以上のように、バス転換することでニーズを細かく汲み取ることができ、また今までと変わらないサービスも可能となります。公共交通機関として維持していく上で、非常に良い案だと考えています。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

鉄道は地域にとってのステータスとしての歴史もあるため非常に難しい部分ではあると思います。しかし、それ以上に地域の交通を守るためには何かを変えなければいけないでしょう。

まずは2025年、4年後の未来を案じるしかありません。

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